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三次喫煙による健康障害について

三次喫煙(副流煙残留物)とは, タバコ煙が消失した後にも有害物質による影響で健康被害を受けることです.室内や車,喫煙者の衣服や毛髪などに残留したタバコのニコチンが,大気中の亜硝酸などと化学物質と反応して発生する発がん性物質の1つであるTSNA(ニトロソアミン)による健康被害です.TSNAは,時間が経過するとさらに毒性が増す特徴があり,換気扇や窓を開けて換気をしてもリスクは排除できません.三次喫煙は,長時間暴露を受けやすく二次喫煙(受動喫煙)以上の悪影響があります.二次喫煙の予防には分煙という方法がありますが,三次喫煙の予防は喫煙をなくすことしかありません.
職場での三次喫煙防止対策は,喫煙労働者がいる以上は完全な予防はできないことから,まず,喫煙者に対する衛生教育・禁煙指導の徹底を図り,さらに,就業時間内の全面禁煙や社用車内の禁煙,喫煙者と非喫煙者の業務スペースを分けるなどの対応が必要です.
喫煙による健康障害は明らかで,全身のがん,脳・心臓疾患,動脈硬化症,慢性閉塞性肺疾患,消化器疾患,婦人科疾患,歯周疾患等全身のありとあらゆる臓器・疾患と深く関連しています.つまり,喫煙は「百害あって一利なし」です.企業は健康管理の意義としてはもちろん,企業の生産性や社会的責任(CSR)なども視野に入れ,禁煙・二次喫煙,三次喫煙防止活動を進めて行く必要があります.

by hrnnobu357 | 2016-03-01 18:00  

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