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睡眠時無呼吸症候群(SAS)について

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome : SAS)とは,睡眠中に無呼吸を繰り返し,その結果,熟睡感がなく日中眠くなるなどの様々な症状をきたす疾患です.睡眠中に10秒以上呼吸が止まっている状態が,7時間に30回以上,もしくは,1時間当たり5回以上起こる病態がSASです.
肥満,高血圧症,脂質異常症,糖尿病などの生活習慣病と密接な関係があり,また,その特有の症状である「日中の眠気」により,交通災害や労働災害が起こることが知られています.そのため労働者にとっては十分に注意すべき疾患の一つです.原因は,肥満以外にアレルギー性鼻炎,扁桃腺肥大,アゴガ小さい,アルコール摂取後などがあり,肥満のある人だけがかかる病気ではありません.症状は,「日中の眠気」,「いびき」が代表ですが,それ以外にも起床時の頭痛,記憶力・集中力の低下,性格の変化,インポテンツ(ED)など多岐にわたります.
SASによる交通災害や労働災害が起きた際には,本人はもちろん会社の損失も図り知れないものとなり,さらには社会的損失にまで影響を及ぼすことがあります.家族に無呼吸やいびきを指摘されたことがある人や仕事中によく居眠りをする,記憶力・集中力が低下を認めるようであれば,産業保健スタッフに相談しましょう.問診や眠気の評価などでSASが疑われるようであれば.専門機関での精査・治療が必要となります.

by hrnnobu357 | 2011-09-01 22:16  

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