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これからの企業におけるメンタルヘルス対策について

平成29年の厚労省の調査では62.6%の労働者が仕事や職業生活に関して不安や悩み,ストレスを感じているという結果でした.内容別に見ると仕事の質・量,仕事の失敗・責任の発生,対人関係などが上位を占めており,こうしたストレスが原因での労働者のメンタル疾患者が増加しています.メンタルヘルスに関連した精神障害等による労災請求件数も年々増加傾向にあり労災認定数も500件を超えました.

企業におけるメンタルヘルス対策は,個人情報保護への配慮を十分行いつつ,メンタルヘルスの13次予防活動とメンタルヘルスの4つのケアを組み合わせて進めていくことが基本です.さらに,これからのメンタル対策は,メンタル不全者を未然に防ぐことが重要であることから,1次予防とセルフケア,ラインケア,ストレスチェックと面接指導制度などを充実させる必要があります.


<メンタルヘルスの13次予防活動>

1次予防: 疾病を未然に防ぐ活動

 ・ セルフケア教育, 管理監督向けのメンタルヘルスマネジメント教育

 ・ コミュニケーショントレーニングなど

2次予防: 疾病の早期発見・早期対応(治療)

 ・ ストレス調査による労働者のストレスレベルチェック

 ・ 職場全体のストレス状況の把握と改善

 ・ メンタル疾患の早期発見・早期対応(治療)など

3次予防: 疾病回復に伴う社会復帰を適切に行うサポート活動

 ・ 復職判定から復職後の就業配置

 ・ 治療継続のサポートなど


<メンタルヘルスの4つのケア>

□セルフケア: 自分自身によるケア

 ・ストレスやメンタルヘルスに対する正しい知識と理解

 ・自らストレスへの気づき

 ・自らのストレスへの予防, 軽減, 対処(ストレスマネジメント)

□ラインケア: 管理監督者によるケア

 ・労働者の労働状況を日常的に把握

 ・過重労働や過重な疲労・心理的負荷・責任が生じないように注意

 ・労働者の変化に気づく,労働者の相談に対応

□スタッフケア: 産業保健スタッフによるケア

 ・産業医, 保健師, 衛生管理者が労働者や管理監督者からの相談に対応

□ソーシャルケア: 事業場外資源によるケア

 ・外部サービス利用(産業保健総合支援センター, 地域産業保健センター等)


# by hrnnobu357 | 2019-04-01 07:15  

働き方改革関連法のホイントについて

働き方改革関連法が2018629日に可決成立し201941日に施行されます.働く人々が, それぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方改革を総合的に推進するため, 長時間労働の是正, 多様で柔軟な働き方の実現, 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等のための措置を講じます.一部罰則付きの法案となっていますので十分に理解・注意した上で取り組む必要があります働き方改革は労働者にも企業にもメリットがあるとされます.

働き方改革関連法大きなポイントは下記の2つになります.


ポイント1:労働時間法制の見直し

働き過ぎを防ぐことで, 働く方々の健康を守り, 多様な「ワークライフ・バランス」を実現.

1. 時間外労働の上限規制(罰則付) *中小企業は202041日施行

2. 60時間を超える時間外労働者の割増賃金率の中小企業への適応(罰則付)

3. 企業への年5日間の年次有給休暇の取得の義務付け(罰則付)

4. フレックスタイム制の精算期間の上限延長(罰則付)

5. 高度プロフェッショナル制度の創設

6. 労働時間の客観的把握の義務化

7. 産業医・産業保健機能の強化(一部の医師の面説指導に罰則付)

8. 勤務間インターバル制度の導入促進

ポイント2:雇用形態に関わらない公正な待遇の確保

同一企業内における正規雇用と非正規雇用の間にある不合理な待遇の差をなくし, どのような雇用形態を選択しても「納得」できるようにする.

1. 不合理な待遇差をなくすための規定の整備

2. 労働者に対する待遇に関する説明義務の強化

3. 行政による事業主への助言・指導等や裁判外紛争解決手続(行政ADR1)の規定の整備

(1事業主と労働者との間の紛争を裁判せずに解決する手続)


# by hrnnobu357 | 2019-03-01 14:06  

宮城県のメタボの現状とその予防について

厚労省の平成27年特定健康診査・特定保健指導に関するデータによる都道府県別メタボ該当者および予備軍の状況で,宮城県は全国ワースト3位であり,メタボ該当者のみでは全国ワースト2位でした.平成20年からワースト3位以内をキープしている状況です.宮城県民の健康障害の特徴は,肥満者が多い,メタボが多い,塩分摂取量が多い,歩かない人が多い,喫煙者が多いなどの特徴があります.

メタボリック症候群は内臓脂肪が蓄積することが原因で起こってくる疾患であり,高血圧症,糖尿病,脂質異常症といった生活習慣病を引き起こし動脈硬化症が進行します.

メタボリック症候群を予防・解消するためには,その原因である内臓脂肪を蓄積しないように,また,減少させるように努力をする必要があります.基本は食生活の改善になりますが,内蔵脂肪は皮下脂肪に比べて燃焼しやすいという特徴もありますので,積極的に運動(特に有酸素運動)を行うことも大切です.また,十分な睡眠,節度ある飲酒,ストレスを避けることなど心がける必要があります.

健康的に働くためには心と身体の健康づくりが大切です.「健全なる精神は健全なる身体に宿る」と言われるように,まずは健康的な身体づくりを心がけましょう.


# by hrnnobu357 | 2019-02-01 07:05  

転倒防止対策について

平成29年度の休業4日以上の死傷災害(120,460)で,最も多いのは転倒災害で24(28,310)を占めます.特に高齢者で転倒災害のリスクが高く,55歳以上の労働者では55歳未満の約3倍となります.また,転倒で4日以上仕事を休む労働者の約6割は1ヶ月以上の長期休業となる傾向があります.

転倒災害の原因は,「滑り」「つまずき」「踏み外し」の3つの典型的パターンがあります.転倒災害を防ぐためには,その3つ原因対策を進めることが基本となります.職場の4S(整理・整頓・清掃・清潔)に取り組み作業環境の改善に務める.さらに,転倒しにくい作業方法を周知徹底する,作業に適した靴を選択し定期的に点検する,職場の危険マップを作成し危険情報を共有する,転倒の危険性がある場所に貼紙などをして注意喚起するなどを行う必要があります.
冬季は積雪・凍結などで転倒の危険性がさらに高まります.各職場で転倒災害防止に努めましょう.


# by hrnnobu357 | 2019-01-07 07:26  

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます.

今年もよろしくお願い申し上げます.

臨床医として地域医療,健診医として予防医学,産業医として労働衛生の向上に微力ながら努力していく所存でございます.

ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます.


# by hrnnobu357 | 2019-01-01 08:00