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喫煙による健康障害と損失について

昨日,531日は「世界禁煙デー」(WHO)でした. また,531日から1週間は「禁煙週間」(厚労省)で,「2020, 受動喫煙のない社会を目指して~たばこの煙から子ども達をまもろう~」のテーマのもと,喫煙と健康問題・受動喫煙問題についての認識を深め適切な対策の実践を求める週間となっています.

わが国のリスク要因別の関連死亡者数の第1位は喫煙であり,毎年約13万人が死亡しています.がん,脳・血管疾患,動脈硬化症,慢性閉塞性肺疾患,消化器疾患,婦人科疾患,歯周病などの全身の臓器・疾患との関連が明らかになっています.また,喫煙は喫煙者だけの問題ではなく受動喫煙や三次喫煙の問題も発生します.受動喫煙によって毎年約15千人が死亡しており,三次喫煙はタバコ煙が消失した後にも有害物質による影響で非喫煙者の健康被害をもたらします.喫煙者の離席時間や匂いによる非喫煙者のストレスも大きな問題となっています.近くに喫煙者がいるおかげで多くの人がストレスを感じ,病気を発症し,最悪は命を奪われてしまうのです.

喫煙による損失も問題です.喫煙による医療費は,能動喫煙と受動喫煙を合わせると約15,000億円であり,喫煙者の離席時間による生産性の低下は年間約5,500億円と推測されています.喫煙は「百害あって一利なし」ということです.企業は労働者の健康管理の意義としてはもちろん,企業の生産性や社会的責任(CSR)なども視野に入れ,禁煙・受動喫煙・三次喫煙防止活動を進めて行く必要があります.


# by hrnnobu357 | 2019-06-01 07:36  

いわゆる五月病・六月病について

いわゆる五月病とは,大学に入りたての学生に5月頃に多く見られ, 新しい生活に夢中でいる時期がひと段落する5月の連休明け頃に「無気力な状態」に陥る状態の総称です.最近では,新社会人でも新人研修などが終了し, 実際の仕事が始まる6月頃に同様の状態に陥ることがあるため六月病と呼ばれています.五月病・六月病は正式な病名ではなく,医学的には「適応障害」と考えられています.環境の大きな変化で, 知らずしらずのうちに蓄積された心身の疲れ, 人間関係などのストレスなどが原因とされ,「無気力」や「抑うつ」などの心の症状だけでなく, 睡眠障害や食欲不振, 頭痛, めまい, 動悸など身体の不調を訴えるケースも多く認めます.性格的に几帳面で真面目, 責任感が強いタイプの人が陥りやすい傾向にあります.人目を気にするあまり環境に過剰に適応しようとして自分をどんどん抑え込んでしまう, その結果として大きなストレスを感じてしまい,そのストレスが表面化して心身の不調として現れてきます.

予防のポイントはストレスを溜めないことです.

□考え方を変える(頑張りすぎない, 期待しすぎない, 目先にこだわらないなど)

□不安を受け入れる(まず自分のできることやるべきことに取り組む習慣)

□悩みを一人で抱え込まない(悩みを共有する)

□コミュニケーションを大切にする(上司, 同僚, 家族, 友人など)

□規則正しい生活を心がける(バランスの良い食事, 十分な睡眠, 適度な運動)

□自分の時間をとる(趣味を楽しむ)

□休日, 特に連休中の過ごし方に気をつける など

職場や上司の対応としては,新しい環境で働く人を孤立させず,気軽に相談できる職場環境づくりが大切です.上司はラインケアとして,部下の変化に気づく,気づいたら声をかける,十分に話を聞いて適切なアドバイスを行います.自分で解決できないようであれば産業保健スタッフに繋げましょう.


# by hrnnobu357 | 2019-05-01 06:47  

これからの企業におけるメンタルヘルス対策について

平成29年の厚労省の調査では62.6%の労働者が仕事や職業生活に関して不安や悩み,ストレスを感じているという結果でした.内容別に見ると仕事の質・量,仕事の失敗・責任の発生,対人関係などが上位を占めており,こうしたストレスが原因での労働者のメンタル疾患者が増加しています.メンタルヘルスに関連した精神障害等による労災請求件数も年々増加傾向にあり労災認定数も500件を超えました.

企業におけるメンタルヘルス対策は,個人情報保護への配慮を十分行いつつ,メンタルヘルスの13次予防活動とメンタルヘルスの4つのケアを組み合わせて進めていくことが基本です.さらに,これからのメンタル対策は,メンタル不全者を未然に防ぐことが重要であることから,1次予防とセルフケア,ラインケア,ストレスチェックと面接指導制度などを充実させる必要があります.


<メンタルヘルスの13次予防活動>

1次予防: 疾病を未然に防ぐ活動

 ・ セルフケア教育, 管理監督向けのメンタルヘルスマネジメント教育

 ・ コミュニケーショントレーニングなど

2次予防: 疾病の早期発見・早期対応(治療)

 ・ ストレス調査による労働者のストレスレベルチェック

 ・ 職場全体のストレス状況の把握と改善

 ・ メンタル疾患の早期発見・早期対応(治療)など

3次予防: 疾病回復に伴う社会復帰を適切に行うサポート活動

 ・ 復職判定から復職後の就業配置

 ・ 治療継続のサポートなど


<メンタルヘルスの4つのケア>

□セルフケア: 自分自身によるケア

 ・ストレスやメンタルヘルスに対する正しい知識と理解

 ・自らストレスへの気づき

 ・自らのストレスへの予防, 軽減, 対処(ストレスマネジメント)

□ラインケア: 管理監督者によるケア

 ・労働者の労働状況を日常的に把握

 ・過重労働や過重な疲労・心理的負荷・責任が生じないように注意

 ・労働者の変化に気づく,労働者の相談に対応

□スタッフケア: 産業保健スタッフによるケア

 ・産業医, 保健師, 衛生管理者が労働者や管理監督者からの相談に対応

□ソーシャルケア: 事業場外資源によるケア

 ・外部サービス利用(産業保健総合支援センター, 地域産業保健センター等)


# by hrnnobu357 | 2019-04-01 07:15  

働き方改革関連法のホイントについて

働き方改革関連法が2018629日に可決成立し201941日に施行されます.働く人々が, それぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方改革を総合的に推進するため, 長時間労働の是正, 多様で柔軟な働き方の実現, 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等のための措置を講じます.一部罰則付きの法案となっていますので十分に理解・注意した上で取り組む必要があります働き方改革は労働者にも企業にもメリットがあるとされます.

働き方改革関連法大きなポイントは下記の2つになります.


ポイント1:労働時間法制の見直し

働き過ぎを防ぐことで, 働く方々の健康を守り, 多様な「ワークライフ・バランス」を実現.

1. 時間外労働の上限規制(罰則付) *中小企業は202041日施行

2. 60時間を超える時間外労働者の割増賃金率の中小企業への適応(罰則付)

3. 企業への年5日間の年次有給休暇の取得の義務付け(罰則付)

4. フレックスタイム制の精算期間の上限延長(罰則付)

5. 高度プロフェッショナル制度の創設

6. 労働時間の客観的把握の義務化

7. 産業医・産業保健機能の強化(一部の医師の面説指導に罰則付)

8. 勤務間インターバル制度の導入促進

ポイント2:雇用形態に関わらない公正な待遇の確保

同一企業内における正規雇用と非正規雇用の間にある不合理な待遇の差をなくし, どのような雇用形態を選択しても「納得」できるようにする.

1. 不合理な待遇差をなくすための規定の整備

2. 労働者に対する待遇に関する説明義務の強化

3. 行政による事業主への助言・指導等や裁判外紛争解決手続(行政ADR1)の規定の整備

(1事業主と労働者との間の紛争を裁判せずに解決する手続)


# by hrnnobu357 | 2019-03-01 14:06  

宮城県のメタボの現状とその予防について

厚労省の平成27年特定健康診査・特定保健指導に関するデータによる都道府県別メタボ該当者および予備軍の状況で,宮城県は全国ワースト3位であり,メタボ該当者のみでは全国ワースト2位でした.平成20年からワースト3位以内をキープしている状況です.宮城県民の健康障害の特徴は,肥満者が多い,メタボが多い,塩分摂取量が多い,歩かない人が多い,喫煙者が多いなどの特徴があります.

メタボリック症候群は内臓脂肪が蓄積することが原因で起こってくる疾患であり,高血圧症,糖尿病,脂質異常症といった生活習慣病を引き起こし動脈硬化症が進行します.

メタボリック症候群を予防・解消するためには,その原因である内臓脂肪を蓄積しないように,また,減少させるように努力をする必要があります.基本は食生活の改善になりますが,内蔵脂肪は皮下脂肪に比べて燃焼しやすいという特徴もありますので,積極的に運動(特に有酸素運動)を行うことも大切です.また,十分な睡眠,節度ある飲酒,ストレスを避けることなど心がける必要があります.

健康的に働くためには心と身体の健康づくりが大切です.「健全なる精神は健全なる身体に宿る」と言われるように,まずは健康的な身体づくりを心がけましょう.


# by hrnnobu357 | 2019-02-01 07:05