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喫煙とその害について

531日は「世界禁煙デー」(WHO)でした.また,531日から6月6日までは「令和4年度禁煙週間」(厚労省)となっています.今年度のテーマは「たばこの健康影響を知ろう!~望まない受動喫煙のない社会を目指して~ 」です.

わが国では喫煙によって毎年約13万人が死亡しています.喫煙は呼吸器系の直接的ダメージだけでなく, 全身の血流障害などにより免疫機能の低下をきたし感染・重症化リスクを上昇させます.がん,脳・血管疾患,動脈硬化症,慢性閉塞性肺疾患,肺炎,消化器疾患,婦人科疾患,歯周病などの全身の臓器・疾患との関連が明らかになっています. 現在,収束傾向にある新型コロナウィルス感染症の重症者と死亡者における喫煙者の割合は非常に高い結果でした.また,喫煙は喫煙者だけの問題ではなく受動喫煙や三次喫煙の問題も発生します.受動喫煙によって毎年約15千人が死亡しており,三次喫煙はタバコ煙が消失した後にも有害物質による影響で非喫煙者の健康被害をもたらします.喫煙者の離席時間や匂いによる非喫煙者のストレスも大きな問題となっています.近くに喫煙者がいるおかげで多くの人がストレスを感じ,病気を発症し,最悪は命を奪われてしまうのです.

企業は労働者の健康管理の意義としてはもちろん,企業の生産性や社会的責任(CSR)なども視野に入れ,禁煙・受動喫煙・三次喫煙防止活動を進めて行く必要があります.


# by hrnnobu357 | 2023-06-01 07:07  

ストレス耐性の高め方について〜いわゆる五月病・六月病の予防のために〜

ストレスとは, 外部からの刺激(ストレッサー)に対して生じる生体の反応(生体のひずみ)のことです.日常の中で起こる様々な変化がストレスの原因となり, 進学や就職, 結婚, 昇進などの喜ばしい出来事もストレスの原因となり得ます.いわゆる五月病とは,大学に入りたての学生に五月頃に多く見られ,新しい生活に夢中でいる時期がひと段落する五月の連休明け頃に「無気力な状態」に陥る状態の総称です.新社会人でも新人研修などが終了し実際の仕事が始まる六月頃に同様の状態に陥ることがあるため六月病と呼ばれています.五月病・六月病は正式な病名ではなく医学的には「適応障害」と考えられています.

知らずしらずのうちに蓄積されたストレスによって,自律神経系,免疫系,内分泌系の異常をきたし,無気力や抑うつなどの精神的症状だけでなく,睡眠障害や食欲不振,頭痛,めまい,動悸など身体的不調を訴えたり,遅刻や欠勤が増える,会話が減るなど行動として現れるケースも多く認めます.ストレスを受けやすいタイプとしては,性格的に几帳面で真面目,責任感が強いタイプ,頑固・厳格タイプ,内向的・消極的タイプ,取り越し苦労タイプなどがあります.また,完璧主義,マイナス思考,「すべき」思考などの偏った見方や考え方がストレスを溜める原因となります.

ストレス耐性を高めるためには,規則正しい生活リズム,規則正しい食生活,適度な運動を心がけることが基本です.コミュニケーションを大切にして問題を一人で抱え込まずに誰かに相談する癖をつける,不安をまず受け入れ自分ができることやるべきことに取り組む習慣づけ,自分の思考を変える努力をすることなどが必要です.そして必ず週に1日はゆっくり体を休める日を作ることも大切です.

ストレス耐性を高めてこの時期に多いとされるいわゆる五月病,六月病を予防しましょう.


# by hrnnobu357 | 2023-05-01 07:02  

ストレス耐性の高め方について〜いわゆる五月病・六月病の予防のために〜

ストレスとは, 外部からの刺激(ストレッサー)に対して生じる生体の反応(生体のひずみ)のことです.日常の中で起こる様々な変化がストレスの原因となり, 進学や就職, 結婚, 昇進などの喜ばしい出来事もストレスの原因となり得ます.いわゆる五月病とは,大学に入りたての学生に五月頃に多く見られ,新しい生活に夢中でいる時期がひと段落する五月の連休明け頃に「無気力な状態」に陥る状態の総称です.新社会人でも新人研修などが終了し実際の仕事が始まる六月頃に同様の状態に陥ることがあるため六月病と呼ばれています.五月病・六月病は正式な病名ではなく医学的には「適応障害」と考えられています.

知らずしらずのうちに蓄積されたストレスによって,自律神経系,免疫系,内分泌系の異常をきたし,無気力や抑うつなどの精神的症状だけでなく,睡眠障害や食欲不振,頭痛,めまい,動悸など身体的不調を訴えたり,遅刻や欠勤が増える,会話が減るなど行動として現れるケースも多く認めます.ストレスを受けやすいタイプとしては,性格的に几帳面で真面目,責任感が強いタイプ,頑固・厳格タイプ,内向的・消極的タイプ,取り越し苦労タイプなどがあります.また,完璧主義,マイナス思考,「すべき」思考などの偏った見方や考え方がストレスを溜める原因となります.

ストレス耐性を高めるためには,規則正しい生活リズム,規則正しい食生活,適度な運動を心がけることが基本です.コミュニケーションを大切にして問題を一人で抱え込まずに誰かに相談する癖をつける,不安をまず受け入れ自分ができることやるべきことに取り組む習慣づけ,自分の思考を変える努力をすることなどが必要です.そして必ず週に1日はゆっくり体を休める日を作ることも大切です.

ストレス耐性を高めてこの時期に多いとされるいわゆる五月病,六月病を予防しましょう.


# by hrnnobu357 | 2023-05-01 07:01  

サルコペニア肥満とその予防について

サルコペニア肥満とは,サルコ(筋肉)+ペニア(減少)+肥満ですので筋肉減少性肥満のことです.加齢性変化や無理なダイエットにより,筋肉量の低下や運動機能の低下が起こると基礎代謝や身体活動が低下してしまい肥満となってしまう病態です.体脂肪率32%以上で骨格筋量指数が5.67kg/m2以下がサルコペニア肥満とされます.

通常,高齢者に多く見られますが,筋肉量は20歳代をピークに減少し, 40歳代以降は年1%の割合で減少するため若いうちから予防が大切です.また,無理なダイエットも原因となるので注意が必要です.

人間が1日に消費するエネルギー量の割合は,基礎代謝が6070%,活動誘発性熱産生が2030%,食事誘発性熱産生が1020%となっており,もっとも多い基礎代謝のうち40%が筋肉で消費されます.したがって,筋肉量が多い人は基礎代謝が高く,何をしなくてもエネルギーを消費しているので太りにくい傾向があります.しかし,40歳以降になると筋肉量も基礎代謝も低下するので若い時と同じ食生活を送っていると肥満となり,高血圧症や糖尿病,脂質異常症などの生活習慣病のリスクが上昇します.特にサルコペニア肥満では筋肉量の減少に伴う運動機能低下をきたし,転倒や骨折などのリスクも上昇します.

サルコペニア肥満の予防のためには,バランスの取れた適切なカロリーの食事を心がけ,筋肉の基となる必須アミノ酸(赤身の肉・魚,大豆製品,牛乳など)やビタミンB(ごま類,玄米など)を積極的に取るようにしましょう.また,筋肉量を維持するために筋トレを行うことも大切です.自重を利用した自宅でできる範囲での筋トレ(スクワット,腕立て,腹筋背筋など)でも十分です.そして生活活動量を活発にすることで運動と同じ効果も得られるので座ってばかりいないで積極的に動くようにしましょう.


# by hrnnobu357 | 2023-04-01 07:07  

メンタルヘルス対策の基本について

企業におけるメンタルヘルス対策は,個人情報保護への配慮を十分に行いつつ,メンタルヘルスの13次予防活動とメンタルヘルスの4つのケアを組み合わせて進めていくことが基本です.特に,1次予防を充実させること,セルフケア,ラインケアを徹底することでメンタル不全者を未然に防ぐ活動を進めることがポイントです.

労働者自身も正しい知識のもとに自分自身によるケアに努める必要があります.自らのストレスへの予防, 軽減, 対処法を身につける.また,「健全な精神は健全な肉体に宿る」と言うように,まずは規則正しい生活を意識して健康的な生活と体づくりに取り組みましょう.管理監督者は,管理監督者はメンタルヘルスのキーマンです.その職務の一環として,労働者の労働状況を日常的に把握し,過重労働や心理的負荷, 過度な責任が生じないように配慮する必要があります.労働者の変化に気づくこと,声がけをすること, 十分に話を聴くこと, 産業保健スタッフとの連携を意識することを心がけましょう.


<メンタルヘルスの13次予防活動>

1次予防: 疾病を未然に防ぐ活動

 ・ セルフケア教育, 管理監督向けのメンタルヘルスマネジメント教育

 ・ コミュニケーショントレーニングなど

2次予防: 疾病の早期発見・早期対応(治療)

 ・ ストレス調査による労働者のストレスレベルチェック

 ・ 職場全体のストレス状況の把握と改善

 ・ メンタル疾患の早期発見・早期対応(治療)など

3次予防: 疾病回復に伴う社会復帰を適切に行うサポート活動

 ・ 復職判定から復職後の就業配置

 ・ 治療継続のサポートなど

<メンタルヘルスの4つのケア>

□セルフケア: 自分自身によるケア

 ・ストレスやメンタルヘルスに対する正しい知識と理解

 ・自らストレスへの気づき

 ・自らのストレスへの予防, 軽減, 対処(ストレスマネジメント)

□ラインケア: 管理監督者によるケア

 ・労働者の労働状況を日常的に把握

 ・過重労働や過重な疲労・心理的負荷・責任が生じないように注意

 ・労働者の変化に気づく,労働者の相談に対応

□スタッフケア: 産業保健スタッフによるケア

 ・産業医, 保健師, 衛生管理者が労働者や管理監督者からの相談に対応

□ソーシャルケア: 事業場外資源によるケア

 ・外部サービス利用(医療機関,産業保健総合支援センター, 地域産業保健センター等)


# by hrnnobu357 | 2023-03-01 07:27