酒に「強い」「弱い」について

酒に「強い」「弱い」は,アルコールの分解産物であるアセトアルデヒドを分解するために必要なALDH(アセトアルデヒド脱水素酵素)を構成する遺伝子,詳細にはALDHの一種であるALDH2の遺伝子の型によって決まります.ALDH2をつくる遺伝子には,分解能が高いN型と分解能が低いD型があり,その組み合わせでNN型,ND型,DD型の3型に分類されます.NN型はアセトアルデヒドの分解能が早く「酒に強いタイプ」,ND型は「酒に弱いタイプ」,DD型は「下戸タイプ」です.人種的に分解能が低いD型を持つのは日本人などのモンゴロイド人種だけで,ND型が40%,DD型4%の出現率であり,日本人の約半数は「酒に弱いタイプ」か「下戸タイプ」ということになります.ちなみに白人のコーカソイド人種や黒人のネグロイド人種にはNN型のみで全員「酒に強いタイプ」となります.
これらのことは,酒に「強い」「弱い」だけではなく,同じ量の酒を飲んだ場合,NN型,ND型,DD型の3型で分解能に差があることを意味しています.つまり,ND型,DD型の人は,発がん物質であるアセトアルデヒドにさらされる時間が長く,癌が発生しやすいということになります.
「節度ある適度な飲酒」が大切ですが,酒に弱い人は無理して飲まないか,飲む時は時間をかけてゆっくり飲むなどの注意が必要です.
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by hrnnobu357 | 2013-09-01 20:10  

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