転倒災害防止について

平成28年度の労働災害の発生状況では,休業4日以上の死傷災害(117,910人)でもっとも多いのは転倒災害で23%(27,152人)を占めます.約4分の労働時間に1人の頻度で転倒災害が発生していることになります.また,4日以上仕事を休む労働者の約6割は1ヶ月以上の休業となり休業期間が長期になる傾向があります.特に高齢者で転倒災害のリスクが高く,55歳以上の労働者では55歳未満の約3倍となります.
転倒災害の原因は,「滑り」「つまずき」「踏み外し」の3つの典型的パターンがあります.転倒災害を防ぐためには,その3つ原因対策を進めることが基本となります.職場の4S(整理・整頓・清掃・清潔)に取り組み作業環境の改善に務める.さらに,転倒しにくい作業方法を周知徹底する,作業に適した靴を選択し定期的に点検する,職場の危険マップを作成し危険情報を共有する,転倒の危険性がある場所に貼紙などをして注意喚起するなどを行う必要があります.
冬季は積雪・凍結などで転倒の危険性がさらに高まります.毎年,2月,6月は転倒災害の重点取組み期間であり各職場で転倒災害防止に努めましょう.

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# by hrnnobu357 | 2018-02-01 17:00  

体内時計(概日リズム)について

2017年のノーベル医学生理学賞は,睡眠などに関わる約1日周期の体内時計の仕組みを明らかにした米国の3氏が受賞しました.
体内時計(概日リズム, サーカディアンリズム)とは,地球の自転に合わせて身体に刻まれたリズムのことで,人間には1日周期でリズムを刻む体内時計が備わっています.自身が意識しなくても日中は身体と心が活動状態に, 夜間は休息状態に切り替わるようになっているのです.体内時計の働きで人は夜になると自然な眠りに導かれ,毎朝光を浴びることでリセットされ一定のリズムを刻みます.
体内時計が乱れる,つまり,生活習慣が乱れると睡眠覚醒のリズムが乱れてしまい不眠症をきたします.不眠症は,肥満,高血圧,糖尿病,脂質異常症などの生活習慣病の発症に関わり,その結果,動脈硬化が進行し脳・心臓疾患の発症をきたします.また,睡眠不足が続くと不安・抑うつ傾向が強まり,精神機能の低下による鬱病などの精神疾患の発症やヒューマンエラーの発生にもつながります.
体内時計の乱れを整えるためには,規則正しい生活と適度な運動が大切です.体内時計の中心は脳の視交叉上核にありますが, 身体のほぼすべての臓器にも体内時計が存在し,食事の時刻や運動の刺激によって主たる生体時計の調整をバックアップしているためです.

<体内時計を整えるポイント>
□起きる時刻を一定にする
□起きたら太陽の光を浴びる
□朝食を毎日食べる
□適度な運動
□夜はなるべく光を浴びない(特にブルーライト)

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# by hrnnobu357 | 2018-01-04 10:00  

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます.
今年もよろしくお願い申し上げます.
今年も臨床医として地域医療,健診医として予防医学,産業医として労働衛生の向上に微力ながら努力していく所存でございます.
ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます.

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# by hrnnobu357 | 2018-01-01 07:00  

平成29年度 年末年始無災害運動について

今年も『異常なし! ダブルチェックで念入りに 年末年始もゼロ災害』の標語のもとで,12月15日から来年1月15日まで「年末年始無災害運動」が実施されます.年末年始は寒さに加え慌ただしい時期でもあり,各職場で災害が起きやすい状況にあります.特に,非定常作業は,急な作業,慣れない作業,いつもと違う作業となることから十分に注意が必要です。
この時期に事業場が行うべき事項として,安全衛生管理体制の充実,安全衛生教育の実施,自主的安全衛生活動の実施等が挙げられます.冬の労働災害を念頭においた安全パトロール,火気管理の徹底,交通労働災害防止対策の推進,転倒防止対策,腰痛対策,インフルエンザやノロウイィルス等感染予防対策の徹底,メンタルヘルス・過重労働対策の推進,生活習慣に関する健康指導などを実施しましょう.

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# by hrnnobu357 | 2017-12-04 06:40  

冬の職場における感染症予防対策について

11月となりインフルエンザやノロウィルスが流行する季節となってきました.毎年1月から2月初旬にかけピークを迎えますが,3月ぐらいまで流行がつづきます.インフルエンザやノロウィルスの社内蔓延をきたせば,労働者の業務負担の増加や時間外労働発生,生産性の低下にもつながりかねません.職場の感染症予防対策を徹底することは経営課題の一つでもあり非常に重要なことです.
以下に職場で行うべき感染症予防のためのチェック項目をあげてみました.

1.感染症予防のための環境管理
 作業場の温度・湿度管理等を行う.
 施設や休憩室の出入口等の動線上に手指消毒ができるアルコール消毒剤を準備する.
 感染症予防のためのポスター等を掲示する.
2.労働者への感染症予防行動の周知
 職場で流行する感染症(インフルエンザ,ノロウィルス感染症など)について,症状や
 感染経路,予防法,治療法等につき教育を行う.
 咳エチケットや手洗い法等,常に正しい感染症予防行動ができるように指導.
 インフルエンザに関しては積極的に予防接種を受けるように指導.
3.日ごろの健康管理
 規則正しい生活を心がけるよう指導し,また,過重な疲労がかからぬよう配慮する.
 毎日の作業前ミーティング等で労働者の体調を確認する.
 発熱や下痢・嘔吐等の症状がある労働者は速やかに上長に報告するよう指導する.
4.感染症発生時の対応と定期確認
 感染症発生時の事業所内での報告方法や対応担当者を決め労働者に周知徹底する.
 嘔吐物の処理・清掃のルールを決め必要な薬品や備品を整備する.
 定期的に対策の実施状況を確認し定期的に改善を図る.(PDCAサイクル)

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# by hrnnobu357 | 2017-11-01 18:42